この前の土曜日、近くの倉庫で大きなオークションが催されるというのでオットと二人、行ってきました。このオークション、市内の公立学校の古くなった備品をいっせいに処分するための催しでした。会場について見ると、かなり大規模な催しで、ガレージセールやオークション好きの私たちは最初からかなり興奮気味。そこには、市場では「ヴィンテージ」と呼ばれていいお値段で売られているような品物がずらりと並んでいました。中古品に興味のない人にはガラクタの山のようにしか見えないでしょうが、古道具やヴィンテージを好む、ジャンク・ラブな人たち(私たちはこの部類に所属)にとっては燦然と輝くお宝の山です。この日も、下の写真でごらんいただけるように、たくさんのジャンク・ラバーたちが集まっていました。
70〜80年代に小中学校時代をすごした私たちには懐かしい品物がたくさんありました。もちろん、日本の学校にはなかったものも多く、そういうものは私にはとてももの珍しく、オットにいろいろ教えてもらいました。懐かしい品々を見ていると、その時代の楽しかった思い出、ほろ苦い思い出などが蘇ってきました。
カラフルなスチール製のロッカー。置き場所さえあれば2〜3個買うんだった!d;
ピアノを習っている娘、家ではずっとキーボードで練習してるので、この中の1台を買おうと思っていたのですが、競りではスピードが肝心、もたもたしているうちにあっという間に全て競り落とされてしまいました。いったいいくらの値がついたかというと・・・なんと1台20ドル!桁間違いではありませんよ。いくら難アリの品とはいえ、いいのでしょうかこの価格。
学校の備品のオークションですから、家庭科で使われるミシンもたくさん出ていました。ざっと見た感じで40台はあったと思います。なかでも、これらのジャノメのミシンが目を引きました。アメリカの学校でジャノメのミシンがこんなに使われていたとはちょっと驚き。どれも私が20年使っているシンガーよりはずっと新しく見えました。
ずっと前から、洋裁用のドレスフォーム(トルソー)が欲しかったので、それがあれば絶対買おうと思っていましたが、残念ながら1台もありませんでした。残念。縫製工場のオークションが催されるのを待ちましょうかねえ・・・・(笑)
数百脚の椅子。手前のほうに写っている椅子などは、ミッドセンチュリーのデザインぽくて色も形もかわいいものがいっぱいでした。オークションに参加している人たちはほとんどがプロのバイヤーで、50個、100個単位でこれらの椅子を競り落としていました。
このプリンターズ・テーブル(レタープレス用の材料を収納できる作業台)を見てください!質の良い無垢の木材で作られた、いかにも頑丈な作り。引き出しの中にはびっしりとレター(金属製の小さなスタンプのようなもの)が入っていました。
味のあるスツール。この中から2〜3脚、欲しいと思いましたが、このオークションではまとめ買いが基本。全部まとめてでないと競り落とせないのであきらめました。
がっしり、頑丈そうなドア。
ロッカーのドアのポスターが時代を感じさせます。
古びたペンキの風合いがいい感じのはしご。
そろそろ、読者のみなさんは、私たちがいったい何を買ったのか、なにも買えずに帰ったのか、気になっているのではないでしょうか。タイトルの「クレイジー・ショッピング」の意味するところは・・・?「スツールがまとめ買いだったのであきらめた」と書きました。それからオークションは延々と続き、1時間も過ぎた頃・・・
22脚の木製の椅子・・・・を買ってしまいました〜!どうしても諦められなかったのですっ!使い込まれた木製の本体、背の部分はカラフルなビニールでカバーされ、背面で鋲打ちされています。しかもかなり良いコンディション。ちょっと手を入れてあげれば、立派なヴィンテージ家具です。オットが日本にいるときは目黒に住んでいたのですが、よく散歩した目黒通り辺りのすてきなインテリアショップにあってもおかしくないような椅子だよねえ、というのが二人の共通の印象。クリーニングして家で使うのが今から楽しみです!というわけで、そぼ降る雨の中、二人して22脚の椅子をトラックまで何往復もかけて運びました。うちには22脚全部を仮置きする場所がないのですが、幸い、貸している家のひとつに使っていないガレージがあるのでそこに運び込みました。上の写真はそのガレージでのショットです。
あまりにクレージーな買い物をしてしまったのと、すごく気に入ったものを安く手に入れた満足感とで、椅子を運びながら思わず一人で笑ってしまった私ですが、まだ続きがあるのですよ。
この写真に写っている8台のミシンも買ってしまったのです!読者のみなさんが口をあんぐりと開けてあきれ返ってしまっているのが目に見えるようですが・・・今使っているシンガーにフリーモーション用の押さえが装着できないので、それができるミシンが欲しいなあ、とずっと思っていたのです。そこへ、このまとめ売りのジャノメたちを破格で見つけてしまったわけで・・・しかも写真のカートもついてくる。作品を飾りながら収納する棚にちょうどいい。この大量買いの言い訳としては十分でしょうかねえ?ミシン8台もどうするのかって?これを競り落とした後、一人のご婦人が通りかかって、「よかったら3台ほど譲ってほしい」というので、3台を買ってもらいました。その後、そのご婦人、まだあと2台買うかどうか迷っている様子。中に2台、別のメーカーで状態が完全でないものがあったので、了解の上でその2台はその人に差し上げました。と、いうわけd残ったミシンは3台。結果的に、ミシン3台とカートを〆て25ドルで買ったことになりました!!
これが、そのミシン。残念ながら、3台のうち1台は生地送りの調子が悪く修理が必要ですが、修理に出せば簡単に直りそうです。オークション会場では試運転することができなかったので、3台残しておいてよかったです。壊れてない1台は、きれいに掃除をしてから、ソーイングをする友人にあげようと思っています。
オットは早く例の椅子のメンテナンスをしたくてうずうずしているようです。家具の再生は数少ないオットの趣味のひとつになったと言っていいかも。将来、リタイアしたら(リタイアできる日がくるといいな)二人で古い家具を再生して売るお店をやりたいねえ、と話しています。
こんな長い記事に最後までお付き合いいただいてありがとうございました!かなりあきれて、ちょっと笑っていただけたならうれしいです。